スマートコントラクトという言葉を聞いたことがありませんか?
Ethereumやについて少しずつ理解していくと、「スマートコントラクト」という言葉が頻出するかと思いますが、果たしてスマートコントラクトとはいったいなんなのか、説明していきます。(スマートコントラクトにおける定義は、現在多種多様です。あくまで参考の一つ、解釈の一つを取り上げていきます。)
1.smart contractとは
スマートコントラクト(smart contract)を直訳すると賢い(=smart)契約(=contract)という意味になります。スマートは「スマートフォン」のスマートと同じですが、「自動化」と考えるのが分かりやすいです。
つまりスマートコントラクトとは契約の自動化(自動実行される契約)といえます。ここでいう「契約」とは、書面上で作成された契約のみをさすのではなく、「取引行動全般」をさします。つまりあらゆる契約行動をプログラム化し、自動的に実行しようとするものがスマートコントラクトです。
2.いつごろできた概念?
スマートコントラクトの提唱は実は、ビットコインよりも以前です。
1994年にNick Szaboという法学者・暗号学者によって最初に提唱されました。Szaboはスマートコントラクトを最もはじめに導入した例として、自動販売機を挙げています。契約の自動化におけるメリット契約を自動にすると、契約の相手を信用する必要性がなくなり、コストの低下を見込めます。
1.契約の相手を信用する必要性がなくなるとは
契約がプログラムによって機械的にその認証を実行するため、相手からの虚偽情報の申請をきにするリスクが極度に小さくなります。また、ブロックチェーンの技術により、契約の実行履歴が全て公開・記録されるため、透明性も高くなることが期待できます。
2.コストの低下とは
現代の社会システムでは主に第3者機関からの信用情報を担保します。従来では、契約が確実に実行されるために以下のフローが多いです。
商品購入→買い手は第3者へ料金を支払い→商品が買い手に到達→第3者は売り手へ料金を支払い
ですが、スマートコントラクトのプログラムでは自動的に上記の流れを実現することが可能になるため、不正を防ぐために紙面における契約(押印やサインなど含め)が不要になります。そのため、契約周りにおける訴訟なども大幅に削減することが期待できます。
3.斉藤賢爾さんが述べるスマートコントラクト
狭い意味
デジタルに表現される資産を予め定められたルールに従って自動的に移転させる仕組み
広い意味
契約を機械で実装する仕組みまた、そのようにして実装された契約
4.Ethereum共同開発者のVitalik Buterinによるスマートコントラクト
A smart contract is the simplest form of decentralized automation, and is most easily and accurately defined as follows: a smart contract is a mechanism involving digital assets and two or more parties, where some or all of the parties put assets in and assets are automatically redistributed among those parties according to a formula based on certain data that is not known at the time the contract is initiated.
引用元:DAOs, DACs, DAs and More: An Incomplete Terminology Guide
