登場してからわずか数ヶ月で圧倒的な人気を誇るBinance。11月15日のミートアップで語っていたBinanceのCEOであるCZ(Changpeng Zhao)が語るBinanceについてご紹介します。
1.Binanceとは?
Binance(バイナンス)とは「Binary」+「Finance」から由来が来ており暗号通貨(仮想通貨)の取引所です。バイナンスはICOで資金調達をしており2017年の7月14日にオープンしました。

現在ユーザーは60万人おり、180ヵ国をカバーしています。言語は6ヵ国語をカバーしており日本語にも対応しています。
最近では取引高もトップ10にランクインするようになり、実績はここ4ヶ月で急上昇しており、ICOの価格からトークンはなんと16倍にも価値が上がっています。
トークンのシンボルはBNBと表記されています。
CEOについて
BinanceのCEOはChanpeng Zhaoという方で、OKcoin(中国の人気取引所)のCTO(技術責任者)を勤めていた実績があります。
Binanceを構成する3つのプラットフォーム
バイナンスを構成する要素は次の3つです。
Binance Exchange・・・通常の取引所
Binance Labs・・・ICOの前段階(シード段階)のプロジェクトを扱うプラットフォーム
Launch Pads・・・ICOのためのプラットフォーム
次の段落では主に取引所について説明していきます。
2.なぜバイナンスが人気か
わずか4ヶ月ものスピードでバイナンスが急成長している理由についてですが、要因は次のことが考えられます。
- ウェブサイトの処理スピードが早い
- 多くの言語に対応している
- 手数料が格安
この3つが大きな理由となっています。すでに使ったことがある人は体験しているかもしれませんが、とにかくWebサイトの作りが丁寧です。代表のCZも「圧倒的な使いやすさを追求していく」ことを目指していると伝えていました。

Binanceについて語るChanpeng氏
また、手数料は0.1%と安く、さらにバイナンストークンで手数料を支払えばさらに手数料を安くすることができ、0.05%に抑えることができます。
さらに、取引所への上場にもユーザーによる投票制が実装されています。

binance.com より
つい最近ではMonethaという通貨がバイナンス上場に向けてユーザーに呼びかけていたことが確認できています。
自社のトークンを使ってもらえる仕組みが「投票」・「手数料の割引」などユーザー目線に立っており、なおかつ「トークンを使う」ポイントがしっかりと設計されていることも人気の理由に挙げられるのではないでしょうか。
3.バイナンスの取り扱い通貨
現在バイナンスではBTCペアで69種類、ETHペアで66種類の通貨取引を行うことが可能です。
また、バイナンストークンペアでも16種類のトークンが取引可能となっています。

binance.com より
4.Binanceの出金上限額
取引所では通常、1日に出金できる上限がそれぞれ設定されています。バイナンスでは次のように出金限度額が変わるようです。
- メルアド登録→出金上限:2BTC
- 個人情報登録→出金上限:100BTC
- 要問い合わせ→100BTC以上
メールアドレス登録のみでも2BTCまで出金できるので、頻繁に取引をしない・そこまで大きな金額を出金しない人であれば、比較的使いやすい取引所ではないでしょうか。
5.Binance Labsとは
前述した通り、バイナンスではBinance Labsというサービスにも取り組んでいます。具体的にはICOを実施したい企業・プロジェクト向けのサポート支援です。具体的にはICOの前段階(シード段階)の状態のものがサービス対象です。

Binance Labsのコンセプトですが、基本的には「開発に集中できる環境を提供すること」「投資家保護」の観点から次のような流れをサポートするプロジェクトに提供しているようです。
- プロジェクト構想段階のチームと提携する
- ICOの前段階のランニングコストをBinance側で支援する
- サービスのプロトタイプを用意する
- ICO実施へ
なぜこのような流れにしているか、Chanpenge氏は次のように語ります。
すべては開発チームと投資家のために
我々は、高い技術力を誇るプロジェクトを積極的に支援していきたいと考えます。そして、実際の商品開発、サービス実装に漕ぎつけられるプロジェクトを探しています。たとえばそれは、Githubのレポジトリが活発な人々(エンジニアとしての実績が確認できること)です。
ほぼすべてののプロジェクトはICOに取り組んだことがありません。だからこそ、我々の経験・ノウハウを生かして開発チームにはとにかくプロダクト開発に集中してほしいのです。資金については我々バイナンスが徹底的にサポートします。その際の資金は500万ドル以上を考えています。

ICOで資金を調達することはゴールではありません、一つの始まりにすぎません。しかし、残念ながら多くのプロジェクトが信用を得られずに失敗に終わったり、資金を調達して持ち逃げすることすら勃発しています。
ICO後の取引上への上場も私たちに任せてください。ICOのときにも投資家から信用を得ることで、より実現できるビジョンを共に追求したいと考えています。
同氏によれば、ICOの前後に徹底的なサポートを約束していることを明らかにしています。また、彼らのICOの調達資金目安額は10億円〜30億円ということも明らかにされました。

莫大な金額は必要とせず、適切な資金量で運営していけることを望んでいるようです。なお、資金を調達した際の流れは次の通りです。
- ICOを実施
- ICO実施後は調達金額の30%を渡す
- プロダクトを開発し、ユーザーを獲得したらまた次に30%を渡す
- トークンの取引が安定し、価格も安定してきたら残りの40%を渡す
なぜ分割して渡すかということについても、「プロジェクトチームが不必要に調達した資金を使わないこと」「投資家保護」の観点から、上記のような流れにしていると発表しました。

実際にはプロジェクトの内容によっては随時必要な金額も変わってくるため、その都度渡す割合は若干変更して柔軟に対応しています。
6.LaunchPadとは?
Biance Labsでしっかりとプロダクトを開発していったチームは、次にLaunchPadというサポートの対象になります。LaunchPadでは驚くスピードでICOの調達をすることができるということもあり、以前にサポートしたICOも54秒で終了したという発表がありました。
Gifto 公式HP より
現在はGiftoと呼ばれるプロジェクトのサポートをすることが発表されています。GiftoはUpliveと呼ばれるライブ動画プラットフォームを展開しているチームです。同プロジェクトは現在2000万人のユーザーを抱えており、近い将来、クラウドセールが実施されます。
7.Binanceへの上場条件とは
バイナンスではユーザーによる投票制の他、独自の上場条件が設けられています。
取引所によってはトークン上場のために一定の費用を払う必要性もあるということが散見されますが、バイナンスでは費用は一切発生しないという事実がChanpenge氏によって明らかにされました。

Chanpeng氏によれば、バイナンスに上場するためには次の条件が目安になるとあげられていました。
- 過剰にICOで資金調達していないこと(5億〜30億が妥当)
- 開発進捗が予定通り実施されているか
- トークンの設計は十分にされているか
- サービスのベータ版(プロトタイプ)をしっかり作っているか
8.Binanceの懸念点は問題なし?
現在、バイナンス社は中国でのICO規制によって、大きな影響を受けましたが今後はケイマン諸島へ所在地を移すことを検討しているようです。

なぜケイマン諸島かという点についても、とある著名な投資家がそのように伝えている、ということも発表していました。今後も適切なタイミングで弁護士などの専門家と協力していきたいと話していました。
さて、いかがでしたでしょうか。今回はBinanceがどのような取引所なのか、様々な内容をお伝えしましたが今後もますます盛り上がっていく取引所といえるのではないでしょうか。
今後もBinance(バイナンス)からのアナウンスには注目ですね。
LINE@で情報配信中!
