チップの開発からデータセンターまで・・GMOがビットコイン採掘に100億円投資

GMOインターネット株式会社は、9月7日付で発表したビットコインマイニング事業への参入について、グループ代表の熊谷氏他経営陣が会見、その勝算について語った。

GMOインターネットはチップの開発と製造、マイニング用データセンターの建設など、マイニング事業に100億円を投じる予定。同社の2016年12月期連結売上高は1350億円、営業利益は170億円。利益の半分以上をマイニング事業に投資する計画だ。

「最も安い電力で運用すれば、負けはない」

「最適な場所・北欧」・・次世代マイニングセンターを設置予定の北欧について、再生可能エネルギーの活用が進み地球環境に優しい、電気代が日本比約3分の1と安価、気温も低く、マイニングに課題の冷却効率が高い、と説明した。

また、国内半導体メーカーと共同開発を行い、従来製品比で半分以下の消費電力を実現するマイニング専用チップの開発めどがついているため、「圧倒的な競争力があると思う」との見方を示した。

そして、「マイニングは非常にシンプルな業界なので、チップ開発に成功すれば、(次世代マイニングセンターの立地とあわせて)負けはないと考えている」とし、「現在開始したとすれば、(電気代の占める割合は)10%ほどに抑えられ、収益性は極めて高い」と述べた。なお、熊谷氏はマイニングプールを運営するに当たり「ビットコインのコミュニティから学ばせていただく。『コミュニティへの発言権を得たい』という考えは一切無い」と表明している。

仮想通貨については、「国境のない経済圏を作ろうとしている」「新しい経済のインフラで、仮想通貨によって世界共通の経済圏ができる。そこに日本の企業として参加する意味は大きい」とコメントしている。

仮想通貨のマイニング事業に関して、「仮想通貨は、お金に関しての境界線を取り除き、お金のやり取りをフラット化して、結果として世界のあり方を変えるもの」とし、「事業家としての勘で、インターネットに出会ったときに、成長性を感じてわくわくした。それと同じことを仮想通貨の世界に感じている。関与する人の盛り上がりや広がりに、当時のインターネットに近いものを感じ、既視感、依然見た図が起きていると考えている」と述べた。

さらに「通貨が1つしかないことが不便と思う個人、企業、通貨の弱い国など、現在の状況を不便と思っている人がいる限り、仮想通貨は広がると考えている」と述べている。そして「大元となるマイニング事業への参入が必要と考えた」とし、三菱や三井などの旧財閥グループによる鉱山採掘事業、そしてゴールドラッシュで周辺事業者として潤ったリーバイスの例をあげ、北欧にデータセンターを建設して自ら行うマイニング事業と、一般ユーザー向けに提供するクラウドマイニング事業について、「両立てで事業参入する」とした。

このほか、専用チップを搭載したPCIe接続のマイニングボードの一般向け販売も行う。そして、「データセンターの建造と、専用チップにおける7nm、5nm、3.5nmの研究開発費込みで」、今後数年間で100億円規模の投資を行うとした。

 

金融やFXの事業ノウハウによるビッグデータ解析システム・・わが社の強み=自社開発運用の実績は世界でもあまりない

GMOインターネットはチップの開発と製造、マイニング用データセンターの建設を含め、マイニング事業に100億円を投じる予定である。同社の2016年12月期連結売上高は1350億円、営業利益は170億円。利益の半分以上をマイニング事業に投資する計画だ。

CTOの堀内氏は「サーバー事業を手掛けるGMOには、数万台のサーバーの運用管理、ネットワークやセキュリテイのノウハウがある。同じ電気量で2倍の性能を誇る専用チップと、冷却効率が良く、電気代も安い北欧に建設しているデータセンターという武器を最大限利用する」と解説。

ビットコインの運用についても、「金融やFXの事業ノウハウによるビッグデータ解析システムでの経験を生かしていく」と述べた。そして、「これらすべてを自社で開発運用している会社は世界でもあまりない」としている。

GMOインターネットマイニング事業責任者の奥村真史氏は、熱処理と電気代をマイニングセンター運営のポイントに挙げ、北欧は、地球環境への影響が軽微な再生可能エネルギーが盛んで発電コストが安い上、気候的にも寒冷で冷却に有利な点を解説。2018年上半期には運営を開始する予定。なお、専用チップによるマイニングでは、ビットコインのほかに、SHA256方式の仮想通貨を用いた採掘を行う。

一般ユーザー向けにデータセンターの演算性能の利用権利を提供する予定の「クラウドマイニング」については、「まず自社でマイニング実績を残した上で」の提供のため、時期は未定としており、「契約期間や計算量の組み合わせで提供する予定」とコメントしている。

PCIe拡張カードについては、「競合の動向を見ながら、よりリーズナブルな価格で提供する」とした。また、「カード1枚では一般的にマイニングに成功する確率は少ない」としたが、「共同で携わるグループを作ることで成功確率が上がる『GMOマイニングプール』との組み合わせで、安定した収益を提供できる」とした。

参考元:ITpro、news.bitcoin